フットボールチャンネル03発売中!!

2014年8月19日

 

【書名】フットボールチャンネル03 代表23人が語る 敗北の真実 惨敗への直視こそ未来への一歩
【発行】株式会社カンゼン
A5判/160ページ
2014年8月4日発売

9784862552716
日本代表の“ブラジルW杯”を徹底総括! 

本田、香川、遠藤、長谷部、長友、内田、岡崎、内田、吉田、森重など
日本代表選手23人とアルベルト・ザッケローニ監督、すべての人物に焦点を当て
ブラジルW杯での激闘を詳細に分析していく。 

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惨敗を直視する意義

6月の戦いはあっけなく終わった。グループステージ3戦を終えて、1分2敗。
大きな期待感があった日本代表は消化不良感が消えぬままブラジルを去った。
あれから1ヶ月が過ぎ、世間からは徐々に惨敗の記憶が薄れようとしている。
日本代表はザッケローニ監督が退任し、新指揮官の下、新たな船出を切る。4年後に向けた歩みを進めなくてはいけない――。
それは当然のことだが、前を向くばかりに6月の蹉跌を消し去ってはいけない。忘れ得ぬ記憶として脳裏に深く刻み、伝承していく必要がある。
一体、ザックジャパンの何が悪かったのか。敗退後は、各々がそれぞれの立場でさまざまな意見を述べた。
ザッケローニ監督の采配、イトゥというキャンプ地の選択、ピッチ上でのスタイル、自分たちのサッカーへの固執、親善試合のあり方、協会の責任、育成の問題点……。
敗因は一つでなく、そのどれもが正解であり、一つひとつ解決していくべき課題だ。中でも最も重要なのは、選手たちがW杯という舞台で何を感じたか、である。
コートジボワール、ギリシャ、コロンビアと対戦して勝利はなし。
選手個々を見ると、それほど能力に違いはない。実力が拮抗した中で、何が足りなかったのか。一番痛感しているのは選手たちであり、そしてまたW杯を戦った者たちでなければ分からないこともある。
彼らがピッチ上で何を感じ取ったか。苦い記憶をどうとらえているか。振り返りたくないような悔しさをどう咀嚼し、自分の糧としようとしているのか。
そこを伝えていかなければ、日本サッカーの成長は望めない。
ザックジャパンとしての戦いはブラジルで終わりを告げた。しかし、日本代表、そして日本サッカーの戦いに終わりはない。惨敗を直視し、それを未来につなげなければならない。
悲哀も歓喜も積み重ねることで強くなる。今回の敗戦はリセットでもなければリスタートでもない。
これからも続くであろう歴史の通過点だ。大きな焦燥感を成長の第一歩とするために、蒼き戦士たちの言葉に耳を傾けたい。

植田路生